【コロナウイルス】「共働きの家庭、子供の世話巡り大混乱だろう」…一斉休校に英紙

　新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日本政府が全国の小中高校などに一斉休校を要請するという異例の措置を、海外メディアも速報などで伝えた。

　ロイター通信は東京発で「日本は感染症に対する戦略を変え、感染拡大（のスピード）を減速させて死者を最小限に抑えようとしている」と報じた。今夏の東京五輪にも触れ、「日本政府は五輪の東京開催を誓い、ウイルスの封じ込めに大規模な催しやスポーツイベントの中止、縮小を求めてきた」とこれまでの対策も詳報した。
　都市封鎖などの強硬措置を取る自国と比べ、日本の対応が不十分だとの指摘が出ていた中国では、中国中央テレビ（電子版）が「休校措置は日本国内での感染拡大が影響したものだ」と解説。中国では、春節（旧正月）の連休以降、全土で学校の休校措置が続いている。集団感染が深刻化している韓国では、「ほぼすべての学校が１か月間休むという異例の状況」（ハンギョレ新聞電子版）と驚きを持って伝えられ、中央日報（電子版）は「ウイルスの感染拡大で支持率の下落幅が大きくなり、安倍首相が積極的な措置を講じる方針に転じた」と分析した。
　また、英紙フィナンシャル・タイムズ（電子版）は「共働きの家庭では子供の世話をどうするかという問題を巡り大混乱が起きるだろう」と指摘した。（国際部　小池望、北京　竹内誠一郎、ソウル　岡部雄二郎、ロンドン　緒方賢一）