最新記事(外部)
お勧め記事(外部)

【働き方改革】「柔軟性を求めるなら、残業も認めてほしいね。残業代は要らないから」残業大好きな人たち、価値観の押し付けにノー

スポンサーリンク

1 :2020/02/07(金) 09:32:25 ID:udFTAYjy9.net

https://news.yahoo.co.jp/byline/yokoyamanobuhiro/20200207-00162075/

■ 価値観の押し付けに「ノー」

「働き方改革は、ものすごく矛盾している」
「その通りだ。自由度の高い働き方を、と言いながら、かえって窮屈になっている」
「柔軟性を求めるなら、残業も認めてほしいね。残業代は要らないから」

私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントだ。絶対達成とは、どんなに想定外のことがあっても
目標の1%も下回ってはならないという発想である。だから、このフレーズが好きな人たちは、だいたいハードワーカーと決まっている。

そのせいもあって、私の周りには、どうしても「ワーカホリック(仕事中毒)」な人が集まってきてしまう。

そういう人たちの言い分は、だいたい同じだ。働き方改革を否定するわけではない。しかし、多様性の時代と言いながら
「労働時間を減らせば、みんなハッピー」的な価値観の押し付けに、「ノー」を突きつけたがっている。

■ 残業削減に不満を覚える人はどれぐらいいる?

働き方改革の時代になって、企業が最も力を入れているのが「長時間労働の是正」である。

労働時間を減らすことによって、働く人の健康や、意欲を促進することができることは間違いない。しかし、
世の中には必ずしもそうではない人がいるし、それどころか、反対の感覚を持っている人も多い。

冒頭にも記した、いわゆる「働くことが好き」な人たちだ。

正直なところ、「仕事が趣味」「趣味が仕事」という人は、多数派かというと、そうではない。
100人の組織であれば、5〜10人ぐらいしかいないと思う。

また、仕事が好きかというと、そうではないが、ある程度キリがつくまでは帰りたくない。中途半端な状態で終わらせたまま
翌日や翌週を迎えたくない、という人はどうか。

こういう人は、20%ぐらいはいる気がする。100人いれば20人ほどか。

ということは、少なく見積もっても、組織には残業を減らされても喜ばないどころか、不満を覚える人が20%はいるということだ。

■ 残業で「勝者的感覚」が?

残業とは、読んで字のごとく、定時後も職場に「残って業務を執り行う」ことを指す。
他の人が帰宅しているのに、自分だけが残っていると「取り残された」感覚を覚える人も多いだろう。
しかし自らすすんで「残る」人もいるはずだ。この「残る」という表現、ネガティブにとらえられるケースもいれば、ポジティブなケースもある。
たとえば、「最後まで残る」のは勝者の証だ。甲子園やワールドカップなどのトーナメント戦であれば、わかりやすい。

「決勝まで残った」「ベスト8まで残れなかった」
みたいな表現をする。

「9社は業界を去ったが、3社は残った」
といった言い方もする。

つまり残業が好きな人は、ほとんどの社員が去ったあとの職場に残り、多少なりとも「勝者的感覚」を覚えているのかもしれない。

■ 定時後に生き生きする人たち

1988年から約3年間放映された『やっぱり猫が好き』というコメディドラマがある。このタイトルと同じような感覚で『やっぱり残業が好き』という会社員はいる。

現場に入ってコンサルティングをしていると、定時後になった途端に生き生きしてくる連中を見る。「定時を過ぎた。10分でも20分でも
早く仕事を終わらせて帰りたい」と焦って仕事をするのもいるが、「夕方6時を過ぎたので、そろそろエンジンかけるか」的な感じで、
腕まくりをする者もいる。

「残業好き」な人の味方をするわけではないが、よく考えると不思議な話である。

働き方の多様化、柔軟化を進める時代なのだから、定時後、人気(ひとけ)がいなくなったオフィスで、気楽に仕事をするのが好き。

休日に、ほとんど誰もいないオフィスに昼から出社し、コンビニで買ったコーヒーとチョコレートを口にしながら、ダラダラと作業をするのが、
意外と嫌いじゃないんだよな。

――こういった感覚を、本当に否定していいものか、と思ったりする。他人に強要するのはよくないが、そういう働き方の
「嗜好」なのだと言われたら、どう反論すればいいのだろうか。