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2020年2月4日 13:00
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が数年前から、反体制派や人権活動家の情報を中国政府に渡していた問題が、国連元職員の告発により明らかになった。元職員は、告発により国連から嫌がらせを受けていたと大紀元の取材で明かした。事情通は、中国が人権理事会の理事国に選任されるよう、国連は告発を無視し続けたと考えている。
スキャンダルを暴露
2013年初頭、アイルランド出身のエマ・ライリー(Emma Reilly)氏は、人権高等弁務官事務所(OHCHR)と人権理事会支部の非政府組織(NGO)への連絡係を担当していた。
ある日、ライリー氏は上司から、中国の反体制派の名簿を中国政府へ渡すよう指示を受けた。「ショックを受け、すぐさま上役に報告した」という。
国連人権高等弁務官と国連倫理事務所はライリー氏の報告を受け取ると「昇進したければ上司にこの情報を使って、賄賂を送るべきだろう」と返答したという。「これが国連の腐敗の深刻さだ」とライリー氏は失望を口にした。
それでも、ライリー氏は奔走し、この情報漏えいを欧州連合の国連代表者たちにも知らせたという。しかし「上司は、彼ら(各国の国連代表者)に嘘をついて、そんなことは起きていないと説明していた」と述べた。
こうした告発活動のなかで、ライリー氏は報復に遭った。「私は村八分にされた。機能しない部署への異動となり、記者やNGOに中傷された」ライリー氏は自己免疫機能に問題を抱えている。これを知った上司は、医療システムの不十分なモーリタニアに異動させようとしたという。
ライリー氏は20人あまりの国連幹部のメールグループのやり取りで、この名簿漏えいについて話題になったことから、幹部の多くはこの事案を知っているとした。
香港で国際人権団体アムネスティと連携していたライリー氏は、中国の反体制派が危機に直面していると分かっていた。中国政府は、人権高等弁務官事務所から入手した情報を元に、中国国内にいるウイグル人やチベット人の活動家らを迫害した。一部の人は施設に収容され、拷問を受け、死亡したケースもあるという。
国連に対する中国共産党政権の影響力増に懸念が強まっている。「国連が反体制派の名簿を漏らすことは起きてはならない」とライリー氏は語る。
ライリー氏の告発は2019年12月15日放送の米国FOXニュースに取り上げられた。報道によると、ライリー氏の告発内容は米国上級外交官と下院議員に送付されている。報道を受けて、国連は、批評家やアナリストから「中国の干渉を許した」との強い批判を受けた。このため、内部監査制度は見直されている。大紀元の取材に応じたライリー氏によると、情報の外部漏えいを許した職員は解雇されたという。
取材に応じた他の匿名の国連職員もまた、こうした腐敗は国連全体で見られると指摘した。また、第三者機関の監視が必要だと主張している。
以下ソース
https://www.excite.co.jp/news/article/EpochTimes_51355/