1 :2020/01/04(土) 06:17:01.91 ID:gZxoN51y9.net
山梨大医学部免疫学講座の中尾篤人教授と中村勇規准教授らのチームはかつて、睡眠や起床、ホルモン分泌など、24時間のリズムを刻む体内時計が、アレルギー症状が起こる時間帯と関係していることを発見。
例えば、花粉症では朝方にくしゃみや鼻水が起こりやすいため、「モーニングアタック」と呼ばれている。アレルギー反応は、マスト細胞と呼ばれる免疫細胞が、スギ花粉などのアレルギー物質に反応して、くしゃみや鼻水、じんましんなどを引き起こす化学物質ヒスタミンを放出することが原因だが、このマスト細胞の働きは体内時計がカギを握っているという。
■昼夜問わず反応が出る
そこで研究チームは、動物実験を行い、夜行性のマウスに本来眠っているはずの日中にエサを与える生活を2週間続けて、じんましん反応を誘発。
その結果、活動時間中の夜に食餌していたマウスは、休息している昼間にじんましんが出たのに対して、日中にエサを与えていたマウスでは、昼夜関係なくじんましんが出現し、体内時計のリズムが狂っていることがわかった。
さらにマスト細胞の体内時計を調べると、夜に食べていたマウスと比べて、異常なリズムを刻んでいたことも裏付けられたことから、食事のタイミングが不規則だと、体内時計のリズムも不規則になり、アレルギー反応の強さや症状が出やすい時間帯も変わってしまうことがわかった。本来ならば症状が出にくい時間帯でも強い反応が出ることがあるという。
中尾教授らは、これまでの臨床経験から、「食事のタイミングを見直すだけでアレルギー症状が緩和できる患者が全体の2割程度いるのではないか」と指摘したうえで、今後はアップルウォッチなどの健康端末やスマホアプリなどと連携して、食事のタイミングとアレルギー症状との関係を解析する研究を計画している。
なおこの研究成果は、今年10月日本アレルギー学会の英文誌『Allergology International』に掲載された。
https://www.hazardlab.jp/contents/post_info/3/2/5/32518/yamanashidai.PNG