【カジノ汚職】「羊かん入り紙袋に300万円」 秋元議員は容疑否認

　「（容疑は）お金をもらったことしかないわけだろ。で、俺は金をもらってないんだからさ。何でこれが事件になるんだよ」（秋元司容疑者〔逮捕前夜〕）

　逮捕前夜、ＪＮＮの取材に「金銭の受け取り」を強く否定していた秋元司容疑者（４８）。秋元容疑者が問われているのは、内閣府などの副大臣としてＩＲを担当していたおととし９月ごろ、中国企業の「５００ドットコム」側から現金３００万円の賄賂を受け取ったほか、去年２月には旅行代金およそ７０万円相当の利益供与を受けた収賄の疑いです。

　特捜部は贈賄の疑いで「５００」社の顧問ら３人も逮捕。そのうちの紺野昌彦容疑者（４８）らが現金の受け渡し方法について詳細に供述していることが、関係者への取材で明らかになりました。

　「現金３００万円を羊かん入りの紙袋に入れて、議員会館で秋元容疑者に渡した」（紺野容疑者ら〔贈賄側の供述による〕）

　場所は永田町の議員会館。秋元容疑者の事務所を訪れた紺野容疑者らは、現金３００万円と老舗和菓子店の羊かんが入った紙袋を、こう言いながら渡したといいます。

　「これ“陣中見舞い”です」（紺野容疑者ら〔贈賄側の供述による〕）

　「私は昔から緑なんですけど、基本ほぼ緑なんだよ」（秋元司容疑者〔２０１７年１０月〕）

　現金の受け渡しがあったとされるのは、２０１７年９月下旬ごろ。衆議院が解散したのは９月２８日でした。特捜部は、選挙の陣中見舞いの名目で賄賂が渡された可能性があるとみて調べています。

　「金はもらってないのは事実だしよ。なおかつその便宜供与働いてないのは事実なんだよ、これは。便宜供与働く場面もねーし」（秋元司容疑者〔逮捕前夜〕）

　弁護人によりますと、秋元容疑者は「一切、身に覚えがない」などと容疑を否認しているということです。

　「カジノそのものの正当性そのものが根底から覆った」（立憲民主党 枝野幸男代表）

　一方、秋元容疑者が逮捕されたことを受けて、野党側は攻勢を強めています。２６日に開かれたヒアリングで、野党側は秋元容疑者が副大臣当時の出張記録を出すよう要求しましたが、政府側は「捜査の内容に関わる」と拒否しました。これに先立ち、与野党の国対委員長が会談し、年明け１月第２週までに政府側が説明することで合意しています。

　政府・与党内からは、「特捜はこの先を狙っているのではないか」などと捜査が政界に広がることを懸念する声も出ています。（26日17:20）

2019年12月26日 18時08分 TBS
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12198-511223/