1 :2019/12/24(火) 10:43:16.34 ID:q2OnW2Zs9.net
■パラサイトの果ての「子供部屋おじさん」「子供部屋おばさん」
12月18日、東京春闘共闘会議と東京地方労働組合評議会が「最低生計費調査」の結果を発表した。それによると、都内で単身者(25歳)が普通に生活するためには、生活費の節約を重視した「北区モデル」の男性で月額24万9642円、女性で同24万6362円という結果が出て、都内の最低賃金1013円では足りない実態が浮き彫りになった。
つまり、最低賃金では都内での一人暮らしは困難だということになる。
「少なくとも最低賃金は1500円でないと、普通に暮らすことはできない」という今回の結論に東京地方労働組合評議会などは関係各所に働きかけるということだが、やはり政府がいくら景気は良いと発表しても、個人の所得が増えなければ好景気という実感を抱くことはできないのだ。
また、こんな調査もある。総務省統計研究所「親と同居の未婚者の最近の状況(2016年)」によれば、実家暮らしをしている35〜54歳の独身者は国内に約446万人いる。
近年、中高年のひきこもりが大きな社会問題となっているが、それとは別に、ひきこもりではないものの実家にパラサイト(寄生)し続けている中高年男性または女性の存在が話題になっている。彼らは、小さい頃から慣れ親しんだ実家の自分の部屋(勉強机や家具、書棚も当時のままということもある)にいるので「子供部屋おじさん」「子供部屋おばさん」と呼ばれる。ネット上には、「こどおじ」「こどおば」との略称も存在する。
■家事手伝い(無収入)な「子供部屋おばさん」の危険な末路
この「子供部屋おじさん・おばさん」はどれくらいの人数なのかといった調査は今のところない。ただ、前出の「実家暮らしをしている35〜54歳の独身者:約446万人」という数字は、とりわけ都市圏では個人の経済状況の悪化と共に、実家を出たくとも出られないという層が増えているということの裏返しと言えるのではないか。
もちろん、このパラサイトシングル=「子供部屋おじさん/おばさん」の中には、「自分は親の介護をしている」「実家が通勤圏内にある」「生活費などを潤沢に親に渡している」、さらには「計画的な貯金あるいは将来の具体的な目標のため」といった事情があり、必ずしも「依存」とは呼べない層も多数含まれることを考慮に入れる必要がある。
危惧されているのは「中高年になっても、親の経済力に頼っている人」たちである。つまり、収入がゼロかわずかにしか得ていない人々で、「子供部屋おじさん」より「子供部屋おばさん」に多いと思われる。彼女たちの実家が裕福であれば別だが、それでなければ親亡き後は生活保護となるリスクがあり、結果的に「社会保障財政を強く圧迫することになるのではないか」と警鐘を鳴らす人も多い。
■70代の親と同居する43歳の就職氷河期世代の子供部屋おばさんの事例
筆者はパラサイトシングルと呼ばれる方たちの取材も多数行っているが、その声の中でも、多いのが「家賃問題」だ。
先述した「北区モデル」(=生活費の節約を重視したもの)では、家賃は5万5000円と算出されているが、この家賃を負担するだけの収入がない人がいる。
恵子さん(43歳・仮名)は都内近郊で70代の親と同居。小学生から、そのまま同じ子供部屋に住み続けている。いわゆる就職氷河期世代で大学を出たものの、希望の企業からは内定がもらえず、そのまま「家事手伝い」という“肩書”に移行したのだという。
現在、仕事は「単発バイトはたまにする」(恵子さん)ということだが、家事・食事全般は親に任せきり。スーパーに買い物に行く時に一緒に出掛けて、その手伝いをする程度だそうだ。本人は苦笑気味に「子供部屋おばさんって私のことですかね? 」と言っている。
12/24(火) 9:15配信 プレジデント 全文はソース元で
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191224-00031696-president-soci&p=1