1 :2019/12/04(水) 20:20:20
今年10月、「住みたい街」ランキング常連の神奈川・武蔵小杉が水害に見舞われ、タワーマンションでは地下に設置された配電設備に水が流れ込み、
停電や断水で住民の生活に大きな支障を及ぼしたことは記憶に新しい。最先端の建築技術の粋を集めて建てられるタワマンだが、住民も多いだけに
ひとたび被災すれば想定外の混乱を招きかねない。
そもそも昭和の時代は高台に住居を構えることが「立身栄達の証」だったが、2000年代に入ると都市部や湾岸エリアの再開発が進み、タワーマンションブームに火が付いた。
街のランドマークであるタワマン住まいは“憧れの眼差し”で見られるようになり、都心部では億を超える物件が即時完売することも珍しくない。
だが、実際に住んでみると、思いもよらぬ構造上の欠陥やトラブル、不便さに悩まされるケースも少なくない。
妻との離婚後、東京タワーを望む夜景が気に入り、30階の中古物件を購入したIT会社経営のA氏(54歳)はこんな問題に直面した。
「驚いたのは、隣室からドライヤーやトイレを流す音まで聞こえてくることです。ドアの開閉音で隣人の出勤・帰宅時間まで把握できる。
高い値段を払っているのだから当然、プライバシーが守られることを期待していましたが、隣人の生活パターンまで丸わかりの状態です」
比較的築年数が経過しているとはいえ、8000万円を超える高級物件で、なぜこのようなことが起こるのか。不動産コンサルタントの長嶋修氏はこんな種明かしをする。
「意外かもしれませんが、タワマンは騒音トラブルが少なくありません。縦に長い構造上、軽量化が求められ、居室の仕切り壁は鉄筋コンクリートではなく、
頑丈なパーテーションのような軽い素材を使うケースが多い。そのため遮音性が低くなりがちなのです」
独立を機に、都心のタワマンに入居したウェブデザイナーのB氏(42歳)の悩みも深刻だ。
「浴室や洗面台から、ドブのような悪臭が上がってくるんです。管理会社に問いただしたところ、原因は人が住んでいない部屋の排水溝から逆流する臭いだということでしたが、
廊下にまで臭いが立ち込めることもある。自宅兼オフィスのつもりでしたが、恥ずかしくて人も呼べません」
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https://www.news-postseven.com/archives/20191204_1501650.html