1 :2019/11/04(月) 15:26:01.69 ID:4SeGpmX19.net
Kota Hatachi
籏智 広太 BuzzFeed News Reporter, Japan
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東京都の小池百合子知事は11月1日、東京オリンピックのマラソン・競歩の開催地が札幌に決まったと記者会見で発表したが、この際の知事の発言が注目を集めている。
小池知事は、マラソン競技を心待ちにしていた人の中に「沿道にマンションを買った人」がいると紹介。この発言に、SNS上では反発の声があがっているのだ。
東京都、政府、大会組織委員会とIOC調整委員会の4者は11月1日、東京オリンピックのマラソンと競歩の開催地を札幌に決めた。
4者会談後の記者会見で、小池知事は「合意なき決定」とIOCの姿勢に怒りを隠さなかった。
そのうえで、「マラソンを心待ちにしていた人たち」の声として、以下ような内容を紹介。IOCのコーツ調整委員長に「こういったこと」について伝えたと明かした。
この準備をしていただいてきた、また心待ちにしてきた、100万人を超すであろうと思われる、例えば、マラソンの競技のところで、中には、沿道でよく見えるコーヒーショップとかお店屋さんを予約しておられた方、都の職員も、中にもそういう方いらっしゃるし、
もっと言えば、それを見るためにマンションを買ったという人までいるんですね。一室を。そこの沿道が見えるからと。
そういったこともあるわけで、その気持ちは、ただアスリートファーストの一言だけでというのを、その方々に説明するというのは、なかなか大変であります。
そこをわかってくださいということで、都民の心情も含め、また、どれぐらいお金を投じてきたかも含め、数値的なこと、心情的なこと、こういったことについてもお伝えをしてきました。
マラソンを心待ちにしてきた人には、「コーヒーショップを予約していた都の職員」や、「マラソンを見るために沿道にマンションを買った」という人がいた、という説明だ。
ただ、この「マラソンを見るためにマンションを買った」という人の声について、Twitter上では「庶民と全く関係ない」「選手ファーストとは…」などという反発の声が殺到。批判を集めている。
8割以上の都民が反対?
ただ、この日の会見で飛び出していた「ツッコミどころ」はここだけではない。
たとえば、上記の部分で、心待ちにしてきた人が「100万人を超す」という数字の根拠は示されてはいない。
都民の人口推計は2019年現在で1385万人だ。毎年3月に都心で開催される「東京マラソン」では沿道に100万人の観客が訪れるとされるので、こうした数字が引用されている可能性もある。
加えて、会見内で言及された「8割以上の方、都民の皆様が、反対の意見が来てます」という点も、都民8割が反対しているかのように捕えられるが、ミスリードだ。
10月22〜23日に実施された都民アンケート(回答2060件)では、札幌開催への賛成が35.5%、反対が32%と拮抗していることがわかる。ただし、プロセスの妥当性については「妥当ではない」が76%だった。
一方、10月17〜24日に都に電話やメールで寄せられた意見741件のうち、417件が賛否に関わるもので、88.2%が反対する主張だったという。
小池知事は後者の数字を引用して、「都民の皆様」と述べているとみられる。
8月開催は「過酷な条件」?
また、会見で小池都知事は夏季五輪の「7〜8月開催」が前提条件になっているとしたうえで、IOCに対し「将来に向けての問題点についても指摘」した、と語った。
「北半球の都市のどこをとっても、過酷な条件になることが避けられないのではないか」
「4年に1回のこのスポーツの祭典も、なかなか7月、8月のこの時期っていうのは難しいのではないか」
つまりこの時期は北半球における五輪開催にふさわしくない、という指摘だ。この点について記者に問われた知事は、こうも述べている。
「都民の皆様からも、また一般的にも、何でこんな暑い時期にと。前は10月だったじゃないか、10月10日が開会日だったじゃないかと」
とはいえ、五輪招致時の立候補ファイルには、「この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」と記している。
小池知事は招致決定当時は知事ではなかったが、この齟齬については会見で触れなかった。
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/sapporo-olympic