1 :2019/10/20(日) 08:05:47.07 ID:NvCB/4VY9.net
毎日新聞2019年10月19日 18時03分(最終更新 10月19日 18時18分)
https://mainichi.jp/articles/20191019/k00/00m/040/237000c
阿武隈川(中央から奥)などが氾濫し、浸水したままの宮城県丸森町=2019年10月14日午後0時52分、本社ヘリから
氾濫する恐れのある水位を超えた河川数の推移
上陸直前まで非常に強い勢力を維持した台風19号は東日本を中心に大きな被害をもたらしたが、
地球温暖化が進めば19号を上回る強大な台風が年に複数日本に上陸する危険性が指摘されている。
このままのペースで温暖化が進むと、今世紀末には世界の平均気温が現在より3度ほど上がるとされている。
気象庁気象研究所の予測によると、
平均気温が3度以上高くなると「スーパー台風」と呼ばれる最大風速59メートル以上の台風の発生数は地球全体で3割ほど減る。
その一方、海面水温の上昇などにより日本の南海上を猛烈な台風が通る頻度は増加するとみられ、日本列島への影響が懸念される。
日本ではまだスーパー台風の勢力を保って上陸した例はないが、
坪木和久名古屋大教授(気象学)のシミュレーションによれば、
20世紀末より約2度上昇すると、スーパー台風のまま本土に接近・上陸する台風が1年間に複数発生するようになるという。
平均気温が1度上昇すると、大気に含まれる水蒸気量が7%増える。
温暖化が進むと、台風だけでなく前線などによる豪雨でも一度に降る雨の量が以前より増えることになる。
昨年の西日本豪雨も温暖化の影響で降雨量がかさ上げされ、多大な被害をもたらしたとの指摘がある。
国土交通省によると、国と都道府県が管理する河川のうち、氾濫する恐れのある水位を超えた河川数は、2014年は83河川だったが、
16年は368河川、18年は10月末時点で475河川と年々増加している。
国交省の検討会は今年、現在より約1度上昇すると洪水の発生頻度が約2倍、3度以上上昇すると約4倍になるとのシミュレーションを公表している。
木本昌秀東京大教授(気象学)は
「今後気象災害がより顕著にひどくなるのは間違いない。
堤防などのハード面には限界がある。
最終的に逃げるのは一人一人。
避難勧告が出てから準備しては遅く、
普段から心づもりをしたり、
近所の人とコミュニケーションを取ったりすることが大事だ」
と話す。【信田真由美、大場あい】