1 :2019/10/12(土) 13:25:01.54 ID:9Lt1lAdV9.net
心を平静に保とうとする働きで、生きていくうえでは必要な心の働きである一方、
災害時には危険を過小評価してしまうことにつながり、避難が遅れる危険があると指摘されています。
この「正常性バイアス」は、去年7月に起きた西日本豪雨で、
被災者の避難行動にも見られた心理状態であることが明らかになっています。
NHKが災害の発生から1か月を前に広島県と岡山県、それに愛媛県の被災地で行ったアンケートで、
被災者310人に対して「最初に避難するきっかけとなったのは何か」と尋ねました。
周囲で浸水や川の氾濫、土砂災害が発生するなど「周辺の環境の悪化」と回答した人が33.5%と最も多かった一方で、
「防災無線」が7.4%、「テレビ・ラジオ」は4.5%にとどまり、
実際に身の危険が差し迫るまでは避難を決断しなかった人が多かったことが分かりました。
災害リスクが専門の東京女子大学名誉教授の広瀬弘忠さんは
「一般的に災害の発生と被害の発生がほぼ同時に起こる地震などと違い、
水害は被害の発生までに時間が空くので“正常性バイアス”がより強くかかるが、それが顕著に表れた結果だと思う」と言います。
そのうえで「先日の台風15号を含めて、全国各地で毎年のように水害や土砂災害が発生しているが、
個人レベル、あるいは行政レベルでも、
かえって『警報が出るのはよくあること』『今までここで災害は起きていないから大丈夫』という新たなバイアスを生んでいる側面がある」と、
私たちのいわば「慣れ」の感覚が、新たな被害を生む危険性があると指摘しています。
気象庁は、会見で「地域によっては高波や大雨、高潮のおそれもある。11日までに暴風などに備えてほしい。早めの対策をお願いしたい」として、
今のうちから停電に備えた備蓄や不要不急の外出を控えるための予定の見直しなどを呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191009/k10012119481000.html